2024年 「教員養成セミナー」「教職課程」2025シリーズまもなくスタート

このページで全てわかる!通信制大学で小学校の教員免許取得とは?

小学校教諭免許を明星大学の通信教育で取得して先生になりました。入試情報、学習の流れ、科目終了試験過去問、レポート、スクーリングなど自らの体験といただいた情報をもとにまとめています。

目次

通信教育で小学校の先生になれるって本当?

教育大学に行かなかったんだけど、通信教育で私も先生になれるのかしら。

まず、教員免許は単位をそろえて教育委員会に申請すればいいから、通信制大学でも大丈夫。他には、一定の条件を満たせば取得出る、特別免許状や臨時免許状、さらには2種免許ですが教員資格認定試験で取得するという方法もあります。

朝刊の折り込みチラシにないんだけど。

通信講座と通信制大学はまったく別物よ。通信制大学は本物の大学です。習い事とは違うのよ。

公立・私立ともに先生になるには

 学校の先生になるには、希望する校種・科目の教員免許状を取得することと、教員として教育委員会や私立学校に「採用」されることが必要です。
 教員免許状は教職課程を有している大学・短期大学等で必要単位を修得しするか、文部科学省の認定試験を受けて各都道府県の教育委員会が定める書類を用意し申請することで取得できます。

特別免許状

 特定の職業に就くものが、推薦を受けて取得できる教員免許です。例えば、英会話教室の講師が、英語科の特別免許状を、看護師が看護科の特別免許所を取得するなどです。

臨時免許状

一般免許状を取得している教員を採用ができない時に、一定条件を満たしたものに交付される教員免許状です。臨時なので有効期限があります。

教員資格認定試験

 広く一般社会に人材を求め、教員の確保を図るために文部科学省が開催している試験。合格すれば、なんと単位を集めなくても2種免許が取得できる。

 いずれの免許も、自分の資格や経歴によっては、改めて教員免許状を取得しなくても、交付を受けられる可能性があります。しかし、特別免許状も臨時免許状も、交付された自治体でのみ有効で、有効期限もある、なかなか交付されないなどのデメリットもあります。

知ってた?通信制大学「入試編」

通信制大学の入試は難しいの?

 通信教育課程は書類提出(一応選考となっていますが)のみで学習がスタートできます。つまり、しっかり学習する意欲とそれなりの力があれば、ある意味誰でも教員免許取得への道が開けるということです。

 誰でも入学できるというと言い過ぎかもしれませんね。定員もありますので急ぎましょう。詳しくはこのサイトの大学情報を参照してください。

通信で教員免許をとるまでの流れ

 通信制大学に入学するまではわりと簡単です。しかし、その後は、根気よく続ける力。次に、文を書く力が求められます。さらに教員免許を取得できるように自分でよく調べて計画的に学習することや、教員採用試験を突破することも必要です。通信教育出身の先生はこの過程をやり遂げるからこそ今の時代を生き抜くスペシャルな先生の力を持っているのだと思います。

知ってた?通信制大学「受講コースと在籍期間」

入学目的や資格、経験により、入学・編入する学年、単位、取得単位数が変わります。

基礎学歴によって変わる通信教育の受講コース

通信制大学に通い、小学校教員免許状取得するためには一般的に下記のような受講コースがあります。

高校・専門学校卒業者
短大・大学中退・大検合格者
短大・大学卒業者介護等体験・教育実習・教育実践演習等履修済みの方
高校卒業後、大学・短大卒の資格と教員免許が欲しい。短大・大学は卒業している。教員免許が欲しい。教員免許まであと少し。すでにかなりの単位を持っている。
最短2~4年最短1~2年最短1~2年
正科生1年次入学正科2・3年次編入学科目等履修生

さらに、最短在籍期間を左右するのが「実習」

介護等の体験

 介護等体験の受け入れ施設は大きく分けて特別支援学校と社会福祉施設になります。期間については特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間、計7日間の実施が必要ですが、申込方法は大学が一括して各都道府県教育委員会、社会福祉協議会に申請します。個人での申請はできません。このことが理由で、介護等体験が履修済みの場合は最短1年、未履修の場合は最短1年半で小学校教諭免許の取得が可能ということになります。

教育実習や教育実践演習

 小学校教諭免許を取得するために、教育実習に行く必要があります。実施校の決定や手続きが順調に進んで、1年目に履修できれば最短1年での小学校教諭免許取得が可能です。こちらは、大学や教育委員会を通さずに実習校を探すことはできる場合があります。しかし、教育実習前に最低限取得しておかなければならない単位数や、教育実践演習というスクーリングがあったりします。実習校が決まったのに教育実習に行けないという残念なことにならないよう頑張る必要があります。

 以上のことから、基本的な考え方としては高卒なら2年。短大卒以上であれば最短1年半。中学校の教員免許を持っている場合は実習・演習系が少なくなるので最短で1年となります。

 定員がある、実習がある、単位認定の試験も限られている。すべてにおいて、1日でも早く学習を進めることが重要。詳しくはこのサイトの大学情報を参照してください。

教員免許取得まで何年もかかってしまう場合

 通常の大学なら週1回の講義があって、何だかんだあっても学習が進んでいきます。通信制大学の場合、進めるも自由ですが、やらなくても誰も何も言ってくれません。それで脱落する人も多数いると思います。例えば・・・。

レポートが進まない

 試験を受けるためには期日までにレポートを出さなくてはいけません。レポートの期限と科目終了試験の申し込みの期限、そして試験結果の返信される日。これらのものが絡み合って思うようにサクサクと進んでいかないことがあります。少しでも遅れると、1年間での取得できたものもできなくなる場合があります。

 実習どころか、科目修了試験すら受けられない・・・。

科目終了試験になかなか合格ができない

 やる気もある、レポートも早めに出して準備もOK!しかし・・・科目終了試験をクリアしなければ単位が認定されません。こういう相性の悪い教科に出会った時はスクーリングで取るというのもひとつの方法です。

 科目修了試験の時期や回数も限られているし・・・。取りこぼしがあると厳しいわね。

事前に認定される単位が少ない

 出身大学や卒業した時期によって取得しなければいけない単位数が異なります。教員養成課程がある大学で「日本国憲法」「体育」を履修していれば明星大学で改めて取得しなくても良い場合があります。逆に、教員養成課程がある大学で「コンピューターリテラシー」「英語」のような科目を履修していても、入学年度が古いと明星大学で新たに履修しなければならないという事もあります。

こればかりはどうしようもないわね。

知ってた?通信制大学「学費編」

 私は明星大学の通信教育課程を経て小学校の教員になりました。あまり身近ではなかった通信教育。大学の通信教育課程で小学校教員免許を取るときに不思議に思ったこと、 調べたこと、参考にしたものをまとめました。今頑張っている人、これから頑張ろうと思っている人もいることと思います。実は、思っている以上に同じ志を持った仲間はたくさんいます。一緒に頑張っていきましょう。応援しています。

気になる学費や諸経費の目安

 通信制大学で教員免許を取得しようとした場合、入学諸費、授業料、スクーリング、実習費などの学費はトータルでどれくらいかかるのかを簡単にまとめました。なお、取得しようとする免許や事前に認定される単位の数によって金額は変わってきます。結論を先に書くと、大学で示している金額よりも10万円以上は多くかかると思っているといいです。以下は私の実例です。

① 入学選考料や入学金などの入学諸費
  • 入学選考料 10,000円
  • 入学金 45,000円
  • 初年度授業料 108,000円
  • 健康診断 5,000円
  • 補助教材費 6,000円

 通信制大学の多くは「試験」はありません。でも、入学選考料や入学金がかかりますし、年間の授業料がかかります。
 教員免許を取得するとなれば入学諸費の他に、下記のように補助教材費や追加の受講料がかかる場合があります。パンフレットなどには載っていないので、注意が必要です。

 小学校教員コースで基礎資格科目(「法学」、「健康・スポーツ科学論」、「外国語(英語・ドイツ語・中国語から選択)」、「情報リテラシー」)の履修が必要な場合は、別途追加履修費が必要となります。すでに他校種の教員免許を持っている場合は免除されることもありますが、免許を取得した年によって認定されたりされなかったりするので注意が必要です。

② 基礎資格科目の追加受講料
  • 情報リテラシー 26,000円
  • 外国語コミュニケーション 26,000円

 通信大学で学習を進める中での一大イベントが「スクーリング」です。教育実習指導や教育実践演習などスクーリング必修の科目もありますのである程度のスクーリングは受講することになります。

 私は6科目10単位をスクーリングで取りました。明星大学の場合、スクーリングを利用するとレポートが後出しでもOKになり、科目修了試験のタイミングを待たずにどんどん単位を取得することができました。

③ スクーリングの受講料
  • 外国語コミュニケーション 13,000円
  • 教育実践演習(旧 総合演習)13,000円
  • 図画工作科教育 6,500円
  • 初等体育科教育法 6,500円
  • 初等図画工作科教育法 6,500円
  • 初等音楽科教育法 6,500円

スクーリングについては私が在籍したときのお話です。また、大学によって仕組みが異なる部分もありますので、最新の願書・資料で確かめましょう。

④ 実習費
  • 教育実習費 35,000円
  • 健康診断受診料 5,000円

教育実習や介護等体験などは「実習費」がかかります。私は一昔前になるので、明星大学で小学校実習に行ったときは健康診断も含めてトータルで50,000円くらいかかりました。

諸経費についてのまとめ

 以上のように、主な支払い内容は入学時にかかる① 諸費用と在学期間に応じた学費、② 追加履修で必要となる学費、③ スクーリング受講料、④ 実習時にかかる費用があります。さらに、スクーリングの旅費を加えていくと、資料に載っている費用よりは最低でも10万円~20万円は多くかかるものと思います。しかし、通学制の大学と比べると通信制大学の多くは圧倒的に安く済むものと思います。

 私は小学校教諭の2種免許を取得し、さらに1種免許まで取得するのに2年間かかりました。ざっくりとした計算ですが、かかったお金はスクーリング等も含めて2年で約60万円。通信制大学の学費は通学制の大学の半額以下ですね。

大学卒からの入学(3年次編入)の費用比較

 各大学の情報ををまとめています。ただ、どの大学も仕組みが微妙に異なりますので、トータル金額を比較することはなかなか難しいです。

① 入学諸費には、選考料、入学金、編入料、施設料等が含まれています。
② 教育費等には、授業料、補助教材費、制定物品費、科目試験料、学生会費等が含まれています。
③ 一部の大学・短大を除いてスクーリング受講料が別途必要です。

教員免許取得の場合、入学時の合計金額では大きな差がありますが、別途スクーリング受講料がかかる大学や、免許取得のために課程履修料がかかる大学もあります。最終的にはどこも年間30万くらいと考えて良さそうです。

大学名入学諸費教育費等合計
明星大学60,000153,000~213,000~WEBで資料を無料請求
東京未来大学50,000156,000~206,000~WEBで資料を無料請求
玉川学園60,000133,300~193,300~WEBで資料を無料請求
創価大学41,00089,000~130,000~WEBで資料を無料請求
東京福祉大学55,000149,000~204,000~WEBで資料を無料請求
聖徳大学41,50092,100~133,600~WEBで資料を無料請求
星槎大学55,000~70,0005,000~75,000~WEBで資料を無料請求
姫路大学40,000140,000~180,000~WEBで資料を無料請求
IPU・環太平洋大学 50,000130,000~180,000~WEBで資料を無料請求
参考資料 スタディサプリ 社会人大学・大学院、各大学ホームページ参照
あかにさんより:2010年9月8日 11:41 AM

 現在、明星大学へ願書を〒送ってます。まだ何の返答もないので、毎日希望と不安でドキドキです。私は、会社勤めの育児休暇中のママです。育児休暇中に通信で勉強し、資格を取りたいと考えました。育児休暇中の1年では、介護等体験も含めると資格取得は無理ですが
2年かけて、せめて2種は持ちたいです。
 母と姉が教員なので、触発されて教員をめざします。(父と弟は公務員。子供は親の背中をみながら、結局は同じ道を歩むのかな??)かわいい我が子の成長ため、10歳も年上の愛する夫の将来の介護の為、私が奮起して家計を立てて行く為にも、教員にならなければ! 今は、希望に胸がドキドキです。入学許可が下りてくれればいいなぁ。

知ってた?通信制大学「家事・仕事との両立」

 明星大学の通信教育では、社会人として働きながら学んでいる人や、子育てをしながら頑張って単位を取得しているという人にたくさん出会いました。ここでは、学業との両立という点でポイントとなることをまとめました。実際、社会人として働きつつ、更に大学の課題をクリアしていくことは容易ではありません。仕事と学業を両立させながら教員免許を取得するという事はそれなりの覚悟と、いろいろな面での効率化が必要だと思います。

私の職場、休めないんです。

 とはいえ、休みを取らなければ先へ進めないこともあります。「仕事が休めない」という事情も分かりますが、ある程度の日数は休みを取ることを覚悟しなければいけません。

仕事と両立させるためには職場の理解が必要

働きながら必要な単位を揃えていくためには、職場の協力が不可欠です。「学校」で勤務している場合は、将来も同じ業界で活躍してもらえるという期待や、後輩を育てるという視点でわりと「優しく」協力してくれるものと思います。しかし、転職を前提にする場合は快く思われないのではないでしょうか。

 有休は権利とはいえ、仕事を休めば誰かに負担がかかるのは事実です。そこで、事前に確認しておくべきことを3つ挙げます。

必ず「休み」をとる必要があるもの

① 科目終了試験

 もともと休みであればいいのですが、サービス業などで土日出勤が必要な仕事の場合は注意が必要です。年に数回ある科目終了試験を受験するために土曜日か日曜日に休みを取ることがあるということを確認しましょう。

② スクーリング

 教育実践演習や実習事前指導というスクーリング必修単位が必要な人は、必ず参加しなければならないということです。夏に1週間程度の休みをとることが必要になります。

③ 教育実習や介護等体験

 実習に行く場合は長期の休みが必要になります。最大で5週間、最短でも2週間の実習が必要です。有給や欠勤などの対応を確認しましょう。私の場合も、一番の問題は教育実習でした。私は中学校で期限付き教員をしながら近隣の小学校に実習へ行きました。勤務校に迷惑をかけることになりますので、年度当初から教頭・校長に相談して対応をお願いしておかなければなりません。本州の人が夏休み後半に北海道で、また、北海道の人が冬休み明けの本州へ行けば休み期間中に実習ができるのですが、実際はそうはできないですよね。

 この3点だけは、寝る間を惜しんで徹夜して頑張ったどころで解決できないことです。職場の協力が必要なので、事前にご確認下さい。

集中して学習に取り組める時間が必要

 仕事や家事、子育てに追われているとただでさえ時間がありません。そんな日常の中から、通信教育の教材を読んだりレポートをかいたりする時間を生み出すことができるかどうかが問題です。

 大学のパンフレットやホームページを見ると、一日15分の勉強でも継続してやれば大丈夫というようなことが書かれています。でも実際はそれでは間に合わないと思います。もちろん、毎日やる必要はないと思いますが、やるときは1・2時間のまとまった時間が必要ではないでしょうか。

日々の学習は…休みにまとめて!

 私の場合、1週間に1日か2日ですが、まとまった時間を確保して本を読み、レポートを一気に書きました。本を読むのに数時間、レポートを考えるのにも数時間、清書に2,3時間ですから一科目出すのに15時間以上は必要だと思います。 

 試験前には勉強もしますし、時間がかかる課題もあります。この計算で行くと、やっぱり一週間の中に勉強デーを設ける意気込みがないと厳しいと思います。2,3年かけて取得するのなら良いのでしょうが1年で取得するためには、繰り返しますが「覚悟」が必要です。

働きながら学ぶメリットもあるぞ!

 働きながら通信教育をやってて良かったなぁと思うこともたくさんあります。一番は、マルチタスクをこなせる処理能力が身に付くことです。実際に教員となった後もそれくらいの仕事量はこなします。むしろ、それ以上の仕事を同時に進めていくことになります。効率よく仕事を進める能力はこの時期にしっかり鍛えられるものとおもいます。「仕事が早い」なんてよく言われますが、通信教育で学んだ人にとっては驚くようなことではありません。また、働いていることで「お金」の心配も軽減されます。通信教育といえども、スクーリングや実習でお金がかかりますし、なんだかんだで出費がかさみます。 そんなとき、ある程度安定して収入があれば精神的にも落ち着きます。

教員採用試験対策もできるかどうか

 このように、日常の生活と学業の両立については書いた通りですが、実は『教員採用試験』も考えておかなければいけません。そもそも通信教育にチャレンジしているのは学校の先生になるためのはずです。でも、レポートや試験に追われていくと、免許を取ることが目標になってしまって、採用試験にまで手が回らず、先生になることをあきらめるという本末転倒のようなことになります。

 教員免許の取得に合わせて教員採用試験対策も計画的に進めます。一番お金がかからない方法は何もしない事ですが、1発合格を目指すのであれば対策を立てなくてはなりません。公務員予備校に行けば何十万とかかります。その分も見積もっておくといいと思います。ここでケチって1年採用が先延ばしになるくらいなら、すこし頑張ってでも早く採用されたいですよね。

 私は教員採用試験対策の雑誌を購読して乗り切りました。特に教員養成セミナーは動画の講座があり、内容のバランスも最高にいいので、費用対効果が一番いいと思います。対策に迷うくらいならこれですね。 これで採用試験突破の確率が高まるなら安いものです。1回の給与ですぐに元が取れる程度の金額です。

時事通信出版局「教員養成セミナー」
月刊誌 年間12冊
定価1,430~1,530円(税込み)
増刊号・別冊6冊
定価1,430~1,760円(税込み)

協同出版「教職課程」
月刊誌 年間12冊
定価1,430円(税込み)
増刊号・別冊3冊
定価1,320~1,500円(税込み)

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