学校の教員になるには、教員免許状を取得することと、教員として採用されることが必要です。教員免許状は教職課程を有している大学・短期大学等で必要単位を修得し、各都道府県の教育委員会が定める書類を用意し申請することで取得できます。
教員免許状って大学が発行するわけではないんですね。
条件をそろえて教育委員会に申請するの。
ゲームで言えば、アイテムを集めて持っていく感じ。まぁ、そのアイテムをどこで集めるかが問題なのよね。
でも待って!通信制大学で大丈夫?
小学校の先生になるのに教員養成系の大学を受験して進学しなくてもいいの?子どもの頃にお世話になったチャレンジや、月曜日の朝刊の折込チラシとはちがうの?私も初めは何も分かりませんでしたが、実際に在学して単位を取得し、教員免許取得、教員採用を経て教員になりました。今では町の先生方を束ねる立場にいます。いわゆる教員養成大学の教員養成課程と変わらないのです。安心して読み進めてください。
他にも、小学校教員資格認定試験という道もあります。これは、受験者の学力等が大学又は短期大学などにおいて小学校教諭の二種免許状を取得した者と同等の水準に達しているかどうかを判定するものです。この認定試験に合格した者は、都道府県教育委員会に申請すると、小学校教諭の二種免許状が授与されます。
小学校教諭免許が取得できる『通信制大学』
募集定員が多いのは明星大学と玉川大学です。ただし、表は正科生1年次入学のもので、3年次編入学の人数は含まれていません。
文部科学省が認可している教員免許状を取得できる通信制大学はこの表にある13校です。通信制大学はどこにしたらいいか迷いますよね。気になるところとしては、目標達成までにかかる時間、学費、そして単位の取りやすさです。ただ、複数の大学に同時に在籍することはできないので単位の取りやすさについては簡単に比較することはできません。私は明星大学の通信教育課程出身なので、「明星大学」をオススメしています。募集定員を2000人と多く、入学できなかったという話は聞いたことはありません。また、学生が多いので情報交換できるSNSも盛んです。現在は、コロナ対応もあって、科目終了試験などはオンラインでできるようになっています。
まず、私はどの年次に入ればいいの?
どの通信制大学も、入学する年次やコースの設定があります。ざっくりとまとめると次のようになります。
高校卒業のみ | 正科生1年次入学(いわゆる大学1年生なので4年在籍が必要です) |
短大・他大学卒 | 正科生3年次編入学(短大卒の方はいわゆる大学3年生から2年間) 大学卒業者は単位取得の目的が達成できたら退学してもよい。 |
科目等履修生 | 数単位だけ必要な人。 |
私は大学院も修了していましたが、教員免許取得のために2年間在籍する必要があったため明星大学の正科生3年次編入学となりました。単位をそろえて教員免許が取得できるといった段階で退学届けを出しました。「退学」っていう響きは抵抗がありますが、大卒の資格が増えるわけではないのでそれでOKです。卒業論文を新たに書く必要はありません。
とにかく最短で教員免許を取得したいんだけど!
【比較ポイント①】 試験の開催数と受験できる科目数が重要
私、1年でも早く学校の先生になりたいんです。
学費もかかるし、正直、親にも負担かけられない。
早く収入が欲しいの。どこが一番いいですか?ズバリ、1年間で小学校の教員免許が取得できる通信大学はどこですか?
入学受付の時期、試験や実習の条件となる単位のことなど最短で教員免許を取得するためには先ず行動することです。通信教育は先延ばしにしても怒られませんが、〆切を過ぎると半年、もしくは1年待たなければならなくなります。時間との勝負です。
短大卒以上であれば、単位さえ出してくれるなら明日にでも教育委員会に免許発行の申請に行けます。でも・・・
単位を取得しやすいかどうかはレポートの難しさというよりも・・・
- 科目修了試験の回数や会場は?オンラインは可能?
(例)明星大学なら 年間8回、2022年度はコロナ対応で在宅試験。 - 1回で受験できる科目数は?
(例)明星大学は1回に4科目まで - 試験を受ける条件は?
(例)受験時期の2ヶ月前の所定日までに、受験を希望する科目のレポートを単位数分提出
1回に4科目ですか。それでも
私が本気を出せば1年で教員免許を取得できる?
教育実習や介護等体験などが、前年度から準備が必要な単位もあるので、多くの人は2年契約決定です。中学校教諭免許などを既に持っている人は介護等体験履修済みなのでうまくやれば1年で済むこともできそうですが、前年度から動いていなければ、ほぼ無理よ。
【比較ポイント②】スクーリング
以上のことから、早く単位を揃えるために科目修了試験の開催が多くて、一度に受験できる科目数が多いところが有利ということがわかりました。今はWEBで受験できる大学も増えています。また、科目修了試験の代わりにスクーリングを受講することで単位が取得できる大学もありますので、お金がかかりますが短期間で単位をそろえるなら有効に活用したいところです。
【比較ポイント③】単位認定のタイミング
意外と見落としがちなのが、単位認定のタイミングです。4月からの勤務を目指して教員免許を申請するのに単位の認定が3月では話になりません。その点、明星大学は試験を受けて合格すれば単位が認定されていきますので安心です。教育実習や介護等体験を上手く行えば2年目の早い時期に教員免許に必要な単位をそろえて申請することができます。
気にしなくてもいいこととしては、レポートや試験の難易度です。そんなことは、2つの大学に在籍してみないと分からないことですし、「自分が頑張ればなんとかできる」ことです。それよりも、試験が開催される回数とか、スクーリングの科目数とか、教育実習の条件とか。「自分ではどうすることもできないところを比較」しましょう。
最新の「公式情報」は大事!迷ったら資料・願書を取り寄せよう
さて、ここまでわかってきたところで、いよいよ情報収集です。大学の入試制度は微妙に変化していきます。このサイトは極力最新の情報を掲載するようにしていますが、最終的には「公式の情報」を比較してチェックしましょう。
5分でできる『願書・資料請求』
資料請求については年間を通して行うことが可能です。2019年度から新教職課程がスタートしますので、最新の情報を収集するように心がけましょう。このページでも資料請求ができるリンクを用意しています。
無料で願書・資料を取り寄せることができる通信制大学
当サイトは、『スタディサプリ社会人大学・大学院』(株式会社リクルートホールディングス)と広告提携をしています。複数の大学の資料と願書を無料で一括請求することが可能で、https://で始まる暗号化された通信ができる仕様になっています。個人情報の流用やしつこい広告メールなども来ないので安心してご利用ください。
資料が届いたら
このように、最新の募集要項が入っています。年々内容が充実していて、今はスクーリングの日程も分かるようになりました。スクーリング必修教科は大学に行く必要がありますので、仕事をしながら在籍する人は、それがいつ開講されるのか事前にチェックできると有難いものですよね。
資料が届いたら即開封して中をチェックしましょう
- 入学諸費用と年間の受講料の合計金額はいくらか。
- スクーリングや科目修了試験の開催都市と日程(土日中心か、夏休み等に集中開催か)
- レポートの提出期限、単位認定のタイミング(単位を年度末に認定する大学は、教員免許の申請時にトラブルことも)
- 願書受付期間
- 介護等体験や教育実習、教育実践演習のこと。(事前の条件やそれにかかる費用)
願書も入っているので
また、このような願書も一緒に入っています。もちろん、これらは全て「無料」で入手することができます。お世話になる大学が決まったら、即手続きです。1日早ければ1日時間ができると言っても過言ではないのが通信教育です。
不安になってインターネットを見ていると、「試験が難しい」「レポートの返却が遅い」などのマイナス情報が気になります。私でもできるかなぁ。
間違った情報とは言い切れませんが、書き込みをしているのはごく一部の人です。試験に落ちた腹いせで、「難しい!くそっ!」っていう方が書くエネルギーになるから数も多くなるし、目立ちますよね。 その陰で多くの人は普通に単位をとっていますよ。
人の心理として「ダメダメ情報」は書き込みたくなりますが、当たり前の情報はあまり書こうとしません。レポートや試験についても、同じ人が複数の大学で学習して比較しない限り比べることはできません。不平不満がネット上には書かれていますが、そういったクチコミには左右されず、大学の場所や学習のシステムなど自分にとって大事にしたいポイントで選ぶことをオススメします。実際にどの大学に通っても、最終的には「自分自身の意思の強さ」が決め手になると思います。 頑張っていきましょう。
STEP2 通信制大学を「選ぶ」
・ 後輩たちの質問に先輩が答えました
・ 通信大学の学生に聞いてみました
教員採用試験対策はこれがオススメ!
教員免許の取得に合わせて教員採用試験対策も計画的に進めます。一番お金がかからない方法は何もしない事ですが、1発合格を目指すのであれば対策を立てなくてはなりません。公務員予備校に行けば何十万とかかります。その分も見積もっておくといいと思います。ここでケチって1年採用が先延ばしになるくらいなら、すこし頑張ってでも早く採用されたいですよね。
私は教員採用試験対策の雑誌を購読して乗り切りました。特に教員養成セミナーは動画の講座があり、内容のバランスも最高にいいので、費用対効果が一番いいと思います。対策に迷うくらいならこれですね。 これで採用試験突破の確率が高まるなら安いものです。1回の給与ですぐに元が取れる程度の金額です。
時事通信出版局「教員養成セミナー」
月刊誌 年間12冊
定価1,430~1,530円(税込み)
増刊号・別冊6冊
定価1,430~1,760円(税込み)
協同出版「教職課程」
月刊誌 年間12冊
定価1,430円(税込み)
増刊号・別冊3冊
定価1,320~1,500円(税込み)