大学に在籍していると、徐々に資格取得や卒業が目標のように錯覚することがあります。そして、教員採用試験を何度も受験するうちに、「採用試験合格」が目標と思うようになってきます。でも、本当の目標は教員になって子どもたちと様々な関りをしていくこと。つまり、「自分なりの理想の教師」になることですよね。教員採用試験でモタモタしているのはもったいないですし、できれば一発で通過したいものです。ここでは、教員採用試験対策についてまとめます。

先を見通した計画が決め手

 高校入試、大学入試などは受験する年に追い込みで学習することが多いと思います。それは、中学生も高校生も最終学年で学んだことがかなり試験に出るためで、当然のことです。大学入試の場合は間に合わずに浪人することもありますよね。教員採用試験も同様です。合格水準のレベルまで自分をどうやって高めていくか、ゴールを何年後に設定するのかを、少し長いスパンで考えて計画的に対策を立てるべきです。

在学中のスケジュールを確認しよう

免許取得、即採用を目指すなら

  1年でも早い正式採用を目指すのであれば、準備を前倒しすることが必要です。教員免許取得計画とともに、教員採用試験対策を並行して進める計画です。そうは言っても、明星大学通信教育の学生としてレポートを必死に書き、科目終了試験に追われる日々。仕事もしていればなおのこと、なかなかハードなものです。しかし、免許取得取得が目的ではなく、教職に就くことが目標。教員免許取得後にすぐに現場で働くことを考えれば、何としてでも在学中に教員採用試験に合格したいものですよね。

2カ年計画で採用を目指す

 実際、実習もあるので1年で採用試験受験とならないこともあります。ただ、1年と言っても採用試験は初夏に実施することが多いので、実質1年数か月というところでしょうか。実技は時間がかかるので、余裕があるうちに早めにある程度集中的に練習し、できるようになったら忘れないように少しずつ練習を続けて行けば大丈夫でしょう。

1カ年計画で採用を目指す

 1年間で取得する場合は、かなりハードな学習計画となることを覚悟しなくてはなりません。何年も繰り返し受験している人や、2年計画でみっちり準備してる方々にも負けない準備が必要になります。受験まで数か月しかない場合がありますので、相当気合を入れてやることが大切です。

でも、勉強だけでは合格できない!

 早くから試験対策をするとよいということは誰でも思うことです。大切なのは、「勉強だけではきっと合格できないだろう。」ということです。プラスアルファが大事です。では、教員採用試験とはいったいどんな試験なのでしょうか。

 筆記試験、実技、面接など受験する自治体によって選考方法に若干の違いはあります。でも、基本的に採用する側としては、「教員としてふさわしい資質や能力をもっているか。」を必死に見抜こうとしてきます。面接官になる校長先生や教育委員会の人は、「この先生に学級を任せられるのか。」「伸びしろはあるのか。」ということに敏感になります。では、どのような先生が好まれるのでしょうか。管理職や教育委員会の人の話、保護者や同僚の話などを参考にしながら私なりに考えてみました。

経験は武器ではない!

 先ず、心に留めておかなければならないことは、自分の経験をあれやこれや語っても武器にはならないということです。面接官は何十年と教員経験を積んだ方です。少し現場で勤めたくらいで得られるようなものを得意気に話しては、先ず良い印象は伝わりません。「こいつ、自信満々で大丈夫か?」というのがが本音です。同僚性が求められる時代ですから、それよりは、「周りの先生や子ども達、保護者との関わる中で教育の奥の深さを感じている。これからさらに、様々な声に耳を傾け、進んで勉強していきたい。」というような自分を高めていこうという前向きな姿勢が好まれると思います。

若々しさ、爽やかさ

 モンスターとまでは言わなくとも、近年、子どもや保護者の要求は多様化し、その対応は増えてきています。また、職場内の人間関係を悩みにする先生も多くいます。このような中で求められるのは、まず、「若々しくて、爽やかな」先生です。暗い先生、弱々しい先生はたぶんアウトです。打たれ弱い先生も困ります。もちろん論外なケースもありますが、簡単にパワハラとか言われても…。どうでしょう。

オーラ出てますか?

 オーラを出すって何でしょうか。ドラゴンボールの悟空の周りにあるあのモヤモヤってした感じです。例えば面接で、「なぜ、教職を志すのか。」「どんな先生になりたいと思っているのか。」を問われることがあります。さすがに、「夏休み・冬休みがあって楽しそうだから。」「給料がよさそうだから。」と答える人はいないと思います。実際、休みはないし、残業の考え方もないのでこの理由で志望するのであればもっと良い条件の民間企業はたくさんあります。同じ努力するならそちらの方がいいですよね。

 おっと、話はそれましたが、〇〇な先生になりたいと語る時に大切なことは、「今求められる教師像」とある程度方向性が合っているのかということです。教師を志すきっかけはいろいろあっていいと思いますが、話す内容や姿勢から、今の時代に合った信念のようなものが感じられると強いと思います。「この先生、頼もしいな。楽しみだな。考えているな。」という雰囲気ですね。それを生み出すためには、普段から現在の教育課題や世の中の動きに耳を傾け、自分の思いとして的確な言葉で伝えられなければいけません。さて、何と答えますか?普通に過ごしているだけではスーパーサイヤ人にはなれません。口だけならミスターサタンです。

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合格の近道はこれだ!

 近道は、「試験に必要なスキルを優先的に身に付ける。」ことです。特に、教職に対する熱意や正しい知識、会話や行いからにじみ出るような豊かな人間性といったところです。抽象的で難しいですよね。「そんなの試験で見抜けるか!」って思いますよね。試験官が完全に見抜くことは難しいと思いますが、その雰囲気を少しでも伝えられるかどうかは自分次第です。どうですか?なんとかなりそうですか?ポイントとなりそうなことをキーワードにしてまとめてみました。

1、教職への熱意
2、教育に対する正しい知識・専門性
3、コミュニケーション力(若々しく、爽やかに、謙虚に)
4、豊かな人間性(人としての魅力)
5、協調性、リーダー性
6、指導力
7、柔軟性
8、視野の広さ

だからこそバランスよく対策を!

 ここまで読んでいただければ、採用試験対策は単に知識を習得したり面接の技術を上げたりするだけではまだ不十分だということがお分かりいただけたと思います。このことに気付いたのは現場で何年も務める中で自分の立場が採用される側から仲間を迎える側に近づいてしまったからなのかもしれません。当時は考えもしなかったことが、今になってつながってきました。

正しい知識は前提条件

 基本的に、先生を目指すような人達ですから、ライバルたちも面接等は感じよく対応してきます。しかし、よくよく見ていくと、一見真面目そうで、教育について熱く語ってもいても、それが根拠のない主張であったなら評価を大きく落とします。教育法規や学習指導要領、教育時事などは教員として知っていて当然です。また、日本の子どもたちの学力が今どのように捉えられているのか、いじめや不登校の現状や予防や対応の基礎基本は分かっているか。教職を志すのにこの辺りを「知らない」となれば、「こいつ、本気か?」って試験官は思うはずですよね。もちろん、細かいところまで覚える必要はありません。世の中の流れや状況を理解しておくことです。正しい情報を根拠に物事を大きく捉えられるといいですよね。できそうですか?でも、ここで差がついていくんですよ。

ますます何をしていいか…

採用試験対策を効率的に

 やることが多い。しかも、答申や指導要領改訂、統計資料など日々変化する教育事情についていくことができる自信がない・・・。

 大丈夫です。みんな条件は同じです。しかも今は新聞やインターネットで必要な情報を見ることができる時代です。このサイトでお伝えしていることも、インターネットが普及した今だからできることです。文部科学省のホームページに答申も指導要領も出ていますよ。

そんなこと言ったって…

 対策が必要なことも、やればできるだろうということもお分かりいただけたと思います。そして、期限付き教員や講師の経験だけでは武器にならないことも以上のことから考えたら当然ですよね。根拠に裏付けされた対策をしっかり立てることが大切です。でも、時間がない!さてどうやって私は乗り越えたのかをまとめました。私はこの方法にたどり着くまで3年かかりましたけどね…。でも、3年目には実を結びました。

効率のよい対策進める3要素

 ここからは、ではどうするのが良いかということをまとめていきます。忙しい中でどのように学習を進めていくと良いのでしょうか。ここではその3つの要素をまとめました。

1、試験の傾向を知る

 まずは、自分の受験したい自治体の試験について調べましょう。そうすることによって、どんな対策が必要なのか見えてきます。今の時代、多くの教育委員会のサイトには募集要項が掲載されています。前年度のものであっても結構だと思いますので、1次試験と2次試験の日程、試験の内容を確認します。なお、採用する側も毎年必死で、どのようにしたらより優秀な人材を確保できるのかと試験制度を見直しています。「知らなかった!」ということでは損をしてしまいますので、アンテナはしっかりもっておきましょう。

2、2次試験まで見通した学習計画

 学習をすすめるにあたり、いつまでに何をするのか見通しを立てることが大事です。日程の厳しさを実感すると思います。ポイントは2次試験まで見通すことです。どの道、採用試験合格は避けて通れない道です。1次試験が通るのは当たり前。2次試験も一気に合格するんだという意気込みで進めましょう。

3、とにかく無駄を省き効率よく

 このように、ざっと確認しただけでやることはいっぱいあるわけです。採用試験に集中できるならともかく、働きながら単位も取ってとなると、分厚い参考書を何冊も買ったどころでなかなかできるわけはありません。そこで、効率よく学習する方法を考えましょう。私が考えた方法は過去問攻略です。

一般教養~自分の受験する自治体の難易度によって対策を考えなければいけませんが、だいたい高校入試レベルの問題が解ければいいと思います。特に、理科・社会については中学のまとめ問題集が有効ですが、英語・数学についても同様のことがいえるでしょう。

教職教養 ~全国版の過去問題集を解けばかなり力が付きます。なぜなら、出題範囲となる教育法規・教育時事、教育史、心理、原理などは重要なポイントはそうかわるものではありませんので、全国どの都道府県でも似たような問題が出題されるからです。過去3年分、全国の問題に取り組めばかなりの力が付くはずです。

 採用試験の出題内容は変わっても、出題の仕方や範囲にはあまり大きな変更は見られません。また、全国的に見ても教職教養などは似たような問題が出る傾向にあります。

具体的な対策方法を教えて!

 「難しいことはよく分かった!じゃあどうすればいいの?」そんな方のために、3つの方法を示します。多くの人はこの3つのうちのどれかを選んだり、組み合わせたりして対策を行っています。

1、時間とお金に余裕がある人
 教員採用試験対策のある公務員予備校に通う。同じ志を持った人がたくさんいますので刺激にはなります。でも、その分お金も時間もかなり必要です。そして、大切なことは「通ったからといって生まれ変わる」という単純なものではなく、当然自分の努力が必要です。

2、時間はあるけどお金がない人
 明星大学のテキストや、教員採用試験関係の本を熟読し、片っ端からまとめていく。新聞等にもよく目を通し、底力を身に付けていく。

3、時間もお金もあまりない人
 教員採用試験対策に特化した雑誌を利用する。1冊1,500円程度で、これが1か月あたりの授業料と考えると格安です。好きな時間に取り組むことができるのも魅力です。ただし、続けるには強い意志も必要です。

私の事例

 私はまず、1年目に東京アカデミーという予備校に通ってみました。採用試験の傾向や覚えるべきことなどが整理できましたが、結果は不採用でした。2年目は過去問をひたすらやりました。1次試験は2年連続で突破できましたが、2次試験でこの年も不採用になりました。3年目は「教員養成セミナー」を中心に勉強しました。内容は過去2年と比べると少なめですが、時事問題や教育に関する見方や考え方などが広がった気がしました。2次試験の面接も突破でき、めでたく正採用となりました。やはり知識やテクニックだけではダメなんだということですね。

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公務員予備校や雑誌で対策を

 いろいろ書きましたが、総合力を高めることを考えると最後はこのどちらかに落ち着くのだと思います。通える条件が整っているのであれば公務員予備校。難しいなら迷わず教員採用試験対策の雑誌を読む。どちらにしても、採用試験に照準を当てて過ごすことができます。特に雑誌に関しては、1年分まとめて買ったとしても、公務員予備校1か月分程度にしかなりませんので、自分のペースでやりたい人にはおすすめです。どちらもお金がかかりますが、教員になれば給料であっという間に元が取れますから大丈夫ですよ。採用試験を何度も受験することを考えたら、1回でも早く正採用を勝ち取りたいですね!

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