| 単位 |
提出/返却 |
課題(上段)/レポート要約(中段)/講評(下段) |
| 1単位目 |
06.04.12/
06.06.10 |
現代の学校教育の問題点から見て、今なぜ「学校知・学習観の転換が必要になっているのか」について論じなさい。
戦後の高度経済成長の時代に、高校・大学への進学率は急上昇し、受験競争も過熱していった。学校教育が、受験に勝つための知識詰込みに偏りがちとなり、そこから来るストレスが、子ども達の荒れにつながっているという事が指摘されてきた。一方で、ここ数年、子どもの基礎学力が低下しているのではないかということも議論されるようになった。
このような、教育内容や学力低下に対する論争はあるが、科学技術の飛躍的進歩や高度情報化、少子・高齢化、さらには国際化など、わが国の教育をとりまく諸環境は大きく変化している。教育の分野においては、「学校知・学習観の転換」が求められている。今日の変化の激しい社会にあっては、いわゆる知識の陳腐化が早まり、学校時代に獲得した知識を大事に保持しているだけでは立ち行かない時代となっている。その時々の状況を踏まえつつ、考えたり、判断する力が一層重要となっている。
今後、世界との競争が激化する中で、国際社会に通用する日本人を育てるために、体験的な学習や問題解決的な学習などを通じて、ものごとに柔軟に対処する力や、問題解決能力やコミュニケーション能力等を身に付けることが必要である。いかに多くの知識を教えるかという事ではなく、子どもたち自らが、課題を発見・探求し、その成果を表現し、他者との対話を通じて学びを振り返り、さらに次の課題につなげていくという、課題探求・解決型の学習を展開していく事が求められていることから「学校知・学習観の転換」が必要となっている。
学校知の転換について理解されています。 |
| 2単位目 |
06.04.12/
06.06.10 |
1、20世紀になされた特色のある教育課程(カリキュラム)改革の例をいくつかとりあげてまとめなさい。
2、戦後の教育課程(カリキュラム)改革の特徴についてまとめなさい。
1、20世紀の教育改革は、「教育改革の世紀だった」と言われ、断続的な教育改革が続けられてきたのである。
その代表的例として、アメリカとイギリスについて整理すると、アメリカの20世紀の初頭の教育改革は、デューイ・スクールに代表される児童中心主義の実践だった。デューイは、伝統的な知識伝授(書物学校)を古い教育と批判し、子ども達が教材に興味を持ち、体験的な学習を通して、相互作用を繰り返すことにが望ましいと考えた。20世紀の半ばになると、スプートニク・ショックを受け、急激に教育の「現代化」を進めていく。しかし、その科学教育の現代化をはかるカリキュラムの改造は、社会体制を大きくゆさぶる運動が相次いだ影響もうけ、「人間性」を根底においた教育の人間化を図るという動きになる。だがそれも子どもの基礎学力の低下をうけ、学力低下と規律欠如からの回復を掲げ、再び「現代化」を思わせるような改革が進められている。
続いてイギリスの教育改革であるが、長い間教師の自主編成に任されてきた教育課程が、1988年に、サッチャー政権により、ナショナルカリキュラムの導入や全国テストの実施など、従来の分権的教育制度を見直し、国の役割を拡大する方向で行われた。その後のも、国の主導による教育改革を進めている。2000年には、教師の融通がきくよう、少し教師側に有利な方向に改定された。しかしその一方で政府は生徒の読み書き能力と計算能力の低下に頭を悩ませており、向上にむけての改革が今なお続けられている状況である。
2、戦前の教育課程の特色を簡単にまとめると、明治維新以降、教育の内容・方法の整備に西洋方式の急速な適用を図った。大正期には自由主義教育と呼ばれ、学習と生活を結びつけることを目指すようになるが、教育勅語の理念や戦時体制の中ではかなりの制約を受けていた。
太平洋戦争後の占領下において、「新教育」のカリキュラム改革がなされた。ここでは、戦前の教育課程を中央集権的で画一的であったことや、教師の職業上の自由の無さを批判していた。昭和26年には、学習指導要領が思案として出されるが、児童の現実生活を教育の出発点とするカリキュラム構成のあり方を説明し、デューイをはじめとする戦後新教育の影響を受けていた。
昭和33年の学習指導要領の改訂では、文化・科学・産業の急激な進展に即応して、国民生活の向上をはかり、独立国家として国際社会に新しい地歩を確保することを主眼として行われた。学習指導要領に「法的拘束力」を持たせ、再び教育の内容を国が規定するようになった。さらに、児童中心主義ないし、経験主義の教育課程からの転換が図られ、各教科の内容の学問的系統性を重視するようになった。
昭和52年ごろからは、落ちこぼれ現象の反省から、学校の人間化を志向した学習指導要領になり、人間性の育成を重視した。平成元年の学習指導要領では、「個性に応じた学習」が重視されるようになり、新学力観という言葉が用いられた。そして、平成10年から、「生きる力」の育成を基礎とした学習指導を目指すようになり、現在に至っている。
カリキュラム改革の特徴がまとめられています。 |
| 3単位目 |
06.04.12/
06.06.10 |
1、教育課程の編成原理を教科の具体例および子どもの発達と関連させてまとめなさい。
2、教育課程の構造を明らかにし、あわせて教科書の機能についてもまとめなさい。
1、 学校の教育課程を編成する主体は教師である。国が定める学習指導要領や教科書に基づきながら、各学校で地域や学校の実態に基づいて具体化される。
教育内容の選択の基準は、一般的には社会的必要と子どもの必要とを考慮して決定される。
戦後の新教育の教育課程編成原理を最も純粋な形で適用したのは経験主義の社会科である。社会科の単元は、子どもが生活において、具体的にぶつかる問題で構成されている。社会科の内容を学年配列すると、身近な生活から始めて、次第に時間的・空間的にも遠くの生活に及ぼすという構成になっている。これは同心円拡大方式と呼ばれ、戦後アメリカの社会科にならって採用したものである。だがこれは、子どもの社会認識が身近なところから広がっていくことは確かであるが、子どもの視野を身近なところに限定してしまうのではないかという批判もある。現在、日本の社会科は、同心円拡大方式にもっとも忠実に寄り添い、その原則を機械的に採用しているが根本的な見直しが必要である。
続いて、小学校低学年の計算練習理論としてつくりだされた、「水道方式」について整理する。水道方式は、「分析と総合」「一般と特殊」という2つの原則を組み合わせたものである。現実の事象をできるだけ単純な要素にまで分析し、それらの要素が相互に論理的に結びつくように総合する。その過程は、単純で一般的な法則の学習から始めて、次第に特殊的な要素、法則を付け加えていき、最後に具体的な現実の総合理解に結びつくというものである。
2、学校の教育活動は、国語・数学・理科などの教科指導を行う「教科指導」と、学級活動、児童会・生徒会活動などの特別活動である「生活指導」に分けられる。教科指導は、知識、技能の教授や知能の発達を主たる目的とし、子どもの知的陶冶に重点を置いている。生活指導は、子ども達の自主的・集団的活動を通して民主的人格の形成を図ることを主たる目的としているが、これもまた、知識の習得と切り離してはありえない全人的活動である。
そのうち、教科指導においては、一般に、教科内容を構造化し、系統的な学習を教科書等に即して進められることが重視されている。教科書の持つ機能を整理すると、@学習者に価値ある真実の情報・知識を選択し伝達する情報機能、A知識を構造化し、体系化を助ける構造化機能、B合理的な学び方を学ばせる学習指導指導機能の3つにわけられる。
その機能について、わが国の実態をそれぞれについてみていくと、(中略)。わが国の教科書は、単純化された概念説明や概括的な説明が、かなりの密度で連続していて難しいという指摘がある。より具体的な内容を多くし、時間をかけて理解させる事が可能なようにする事が求められる。
以上のことから考えると、現在の教科書は様々な点で改善の余地がおおきい。教科書の発行・検定・採択の制度を含めて、国民監視の下での教科書の自由な研究・批判・改善がなされるようにすることが望ましい。
カリキュラムの構成原理・構造が把握されています。 |
| 4単位目 |
06.04.12/
06.06.10 |
1、これからの教育課程のあり方を「学び方を学ぶ」教育課程の実践の視点から論じなさい。
2、「総合的学習」について新しい教科構成論の考え方を参考にして論じなさい。
1、知識の詰め込み受験勉強からの脱却とよりよい自主的な学び方への転換を図る「学び方の転換」が、今日、立場の相違を超えて各方面から求められている。21世紀の学校のあり方として「自ら学び自ら考える」学び方を「基調」にすえることを考え、子どもに、より基礎的な学び方をしっかり身につけるようにすることが大切である。
これからの情報化社会に生きる子どもたちにとっては、頭に詰め込んだ知識の量よりも、常に「問い」を持ち、知的好奇心を燃やして、自ら知識を増殖させていくような学び方を身につけることが大切となってくる。子どもはもともと好奇心が強く、何事についても知りたがっている存在である。何を問い、どのように問うかを学ばせることこそが、もっとも大切なねらいといって過言ではない。
学び方の転換を図る授業を成立させるためには、子どもたちが自ら疑問を持ち、追求していくことができる環境を築きあげていくことである。それを実現するためには、教師が子どもたちの考えを把握し、いろいろな角度から物事を分析し、適切なアドバイスができる力量や、教材の選択、教室の雰囲気づくりが重要である。教材は、実際の生活に結びついた内容であるほど、子どもは興味関心を持ちやすい。間違える事は恥ずかしくないことという雰囲気の浸透も重要である。このような授業運営は、一朝一夕でできるものではなく、子どもたちにも学び方の訓練が必要であると考える。
2、総合的な学習の時間のねらいとするところは、教科の枠を超えた学習の時間で、学校の内外でのさまざまな体験とグループ学習や発表などを通じて、単に知識を覚えるのではなく、自ら学び、考え、問題解決能力を身につけさせることである。それは、従来の学習観を根本的に転換し、学校教育の「基調の転換」をはかり、「大競争時代」を勝ち抜くための「創造的な人材を育てる」事が主要な目的である。
この学習にあたって重視されているのが、自然体験やボランティア活動、観察・実験、見学や調査、発表や討論などの体験。また問題解決のためのグループ学習や、地域の人たちとの連携などを積極的に行うことも期待されている。。各教科の時間が減ることから、一部で子どもたちの学力低下を心配する声も挙がっているが、総合的な学習の時間で身につけさせたい力を、学校はもちろん、家庭や地域で共有していく事が必要である。子どもの中には、「総合的な学習の時間は嫌いだ」という声もあるし、受験に直接関係のないものであるので意味が無いというような考え方をする、親や教師もいる。まずは、この時間のもつねらいをしっかりと確認しなければならない。
では、総合的な学習の時間の授業展開として、どのようなものが考えられるのだろうか。
(具体例を挙げたが省略)
このように、総合的な学習の時間を有効に使えば、地域の歴史、文化、産業を体験的に学習することができ、そこからこの学習のねらいとする力を育てていく事ができるのではないだろうか。
総合的な学習のポイントがよく理解されています。 |