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752|初等図画工作教育法(レポート)

category : レポート, 初等教科教育法 2011.11.13
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初等図画工作教育法 1単位目

 1、テキスト内の「表現領域と鑑賞領域」(第2章・第1節)について、1,000字程度に大意要約せよ。

テキスト第2章、第1節「表現領域と鑑賞領域」について大意要約する。

「1、表現と鑑賞の関係」では、戦後の教育が子どもの創造性を重視するあまり、鑑賞の領域について、付随的な扱いしかされてこなかったことが指摘されている。本来表現と鑑賞は表裏一体にあるものである。これからの図画工作教育では、「見る教育」を表現領域とからめて推し進めていくことが要請されている。学習指導要領では、図画工作科の学習内容を「A表現」と「B鑑賞」の2領域から構成している。この関係について、「児童の造形活動は、表現と鑑賞がそれぞれ独立して働くものではない」ことや、「かいたりつくったりする力と見たり、感じたりする力とは、一体的に働き補い合って、高まるものである。」と明記されている。ただし、鑑賞の指導が本来の「感じ味わう」という機能を忘れて、表現のための手段となることの無いように併せて書かれている点にも留意する必要がある。

「2、表現領域の内容と系統性」では、表現領域の総合化の視点に立つことが指導の始まりであると書かれている。従来の図画工作科では、細分化された文化領域の中でそれ自身が目的化され、作品化の技術だけが肥大化されてきたきらいがあった。子ども達は遊びの中で、自発的で自然な姿で造形活動に入っていくものである。これからは、自然で自由な子どもの表現を取り戻しすために、未分化ではあるが可能性に満ちた総合領域ともいえる遊び(生活)の世界に、子どもを立ち戻らせることが必要である。学習指導要領でも、遊びやつくる活動など、作品化し難い教材への重点化を指摘している。今一度、概念を取りはずして、無心にものの世界や材料経験に戻しながら、本当の子どもの表現を育てていく必要がある。そのためには、子どもの自由な発想を大切にしながら、子どもの主体性を生かす「待ちの教育」が求められている。

「3、鑑賞領域の内容と系統性」では、表現の指導に原則として関連させながら、本質のよさや美しさなどを深く感じ取れるような人間らしい感性を高め、豊かな情操を養うことの大切さが書かれている。本物の鑑賞物に接する機会が無いという問題があるが、子どもが「思いのままに感じ味わう」という場を設定していく事が必要である。触れたり、見たり、試したりといった感覚教育と総合化された形で、表現とからみ合わせながら読み取っていくといった構えが必要である。

以上のように、これからの図画工作科の指導では、子ども主体の発生的な表現を中心にして、広がりの視点で柔軟に領域や内容をも考えていくことが大切である。

テキスト内の「造形遊び 学習の指導」(第2章、第2節)から、「鑑賞 学習の指導」(第2章、第8節)までを学習指導要領と関連させて系統づけよ。

図画工作科の内容は、「A表現」「B鑑賞」にまとめられ、表現については、「(1)造形遊び」と「(2)絵や立体に表す」にまとめられている。

先ず、(1)造形遊びであるが、この目的は、無目的な無償の造形行為や造形活動そのものにねらいをおき、遊びそのものの過程で、色や形、材料の変化に対する子どもの柔軟な造形性を思いのままに発揮させようとするところにある。教師は、児童が、場所を工夫し、友だちと協力し合って、体全体を使って取り組む事ができるような題材の研究が必要である。造形活動で想像し、感覚を働かせながら、いろいろな方法を考え出すことは、絵や立体に表すことなど他の造形表現活動にも生きて働くことになる。

次に(2)絵や立体に表すであるが、学習指導要領では、その内容を次のように示している。低学年は「感じたことや想像したこと」など、児童の生活体験の中で感じたり、思ったり、想像したりしたことを思いのままに表す。中学年では、「見たこと」が加わり、視覚の発達と捉えて見るという行為の重要性を意味し、様々な角度から見ることによって立体感を把握する方法を気付かせようとしている。高学年になると、「伝え合いたいこと」が付け加えられ、発信と受信のコミュニケーション能力の育成を掲げている。これを受けて、「絵に表す」「版に表す」「立体に表す」「つくる・工作」「焼き物」の内容を考慮し学習指導を行っていくこととなる。テキストでは、これらの内容について、技法にこだわるのではなく、子どもの表現したいという思いを大切にすることの重要性がまとめられている。例をあげると、「絵に表す」では、如何に描かせるかではなく、何を描こうかという「What」の指導を大切にしていくことや、水彩絵の具の扱いや技法を、子どもの表したいことと無関係に学習させる事がないようにすることがあげられる。「焼き物」の指導においても、技術の習得に終始するのではなく、遊びの要素や彫刻の要素を含んだ分野の作品も幅ひろく取り入れていくことが求められる。つまり、(1)と(2)を関連させて指導できる視野が必要である。

最後に「B鑑賞」であるが、表現と鑑賞は美術活動の両面である。低学年では、かいたりつくったりしたものを見ることに関心を持つようにし、中学年ではそのよさや面白さに関心を持つようにする。高学年では鑑賞し美しさに親しむようにする。教師は、「鑑賞」学習の意義と目的を再確認する必要がある。また、美術館と連携するなど、指導方法も工夫し、子ども達が「本物」に触れる機会を提供していくことも大切である。

相応の内容と評価します。学校教育における芸術科目の在り方として、子どもたちの根源的な生命力の発揮を促したいものです。

 初等図画工作教育法Ⅰ 2単位目

1、テキスト内の「子供の成長発達と造形表現の発達」(第5章)について、1,000字程度に大意よ要約せよ。

子どもの造形表現の発達は一般的心身の発達と深い関係がある。基本的には規則的で同じ発達の筋道をたどるが、個人差があるので、個々の子供の独自性に留意しなければならない。教師は、一人一人の子どもの造形表現や成長発達を見つめながら、指導の方法を考えていかなければならない。

子供は1歳半頃から単純な手を動かす運動感覚を通した機能的な快感を味わうようになる。2歳半ごろには、形が表れ、それを象徴的に表現する象徴期へと移行する。5歳前後になると、基底線上に絵を並べる図式的表現傾向が見えてくるようになる。この頃の絵は、ほとんどの絵が側面から見た平面的な表現である。また、概念化された絵を、組み合わせて描こうとするので、小学校低学年の指導では、一般的な人と、個別化したり、動作化、複雑化していけるような、新しい概念を形成する働きかけが必要である。また、子供の自発性を十分尊重しながら、簡単な条件や約束を設けて活動し、成就する喜びと自信を与える工夫をすることも大切である。小学校3年生から5年生ごろになると、男女の性格の違いや一人ひとりの個性の違いが目立ちはじめる。表現意欲も旺盛であるが、粗雑で荒っぽさが目立つのもこの時期の子供の特徴である。自分の描いたイメージに対して、紙や他の材料を自分なりにうまく工夫して、いろいろなものを作れるようになるので、子どもの創造性や意欲を大切にしながら基礎技術を身につけるような指導も大切である。小学校5,6年生になると、知的面では自己中心的・知的概念あるいは具体的思考から、客観的、科学的、論理的、中小的な思考ができるようになる。様々な表現能力も指導していく中で意識化することができるようになる。だが、内面的価値観や自分の感情と結合させ、物事の中身を描くことに重点をおくようにしたい。中学校2年生を過ぎると、自己の内面化が進み、芸術に目覚めるようになる。追及するに値する課題を与えると、驚くほど素晴しい能力を発揮する場合もある。

ところで、子どもの造形表現の発達論の研究は、19世紀末ごろから、児童心理学や発達心理学の分野で進められてきた。日本でも、ローウェンフェルドの発達論がよく引用されてきた。これらの学説は貴重であるが、基本的な発達の道筋としてとらえ、年齢などは流動的に捉える考えが必要である。今後は、子どもの認識や表現を大脳生理学や記号学的な面などから捉えいく科学的なアプローチも必要である。

2、テキスト内の「図画工作科の評価」(第4章)について、700字程度に大意要約し、評価に関する課題(問題点)についての私見を300字程度で述べよ。

評価とは、教師にとっては自らの指導のありかたや、その結果としての指導の成果に関する認識を与えるものである。また、子供にとっては自己認識を妥当なものにするための情報や素材を提供し、持続的な自己向上意欲を喚起し、自己教育力を育てる原動力となるものである。近年の教育評価では、「関心・意欲・態度」などの情意面を重視した「新しい教育観」に基づく学力の形成を測る考え方が浸透しつつある。図画工作科の情意面の評価方法としては、一般的に学習場面の観察法、作品分析法などがある。さらに子供の発言や自己評価による資料を加えるなど、多面的総合的に評価を集積し、それらを検討して子どもにとって、妥当な教育評価となるように努める必要がある。なお、この情意的な心情や態度は、子供の個性や性別、タイプの違いによっても現れ方が異なることに十分留意し、観点を形式的、機械的に扱わないようにすることが大切である。

評価の基準については、評価者の主観や個性的な感覚を通してみるものであるから、教師によって異なってしまうことはめずらしく無い。このことは、この教科の評価を難しくしている要因でもある。評価は、あくまで教育の媒材としてどの子供にも教育的、肯定的に作用するようにしなければならない。子供の学習への意欲を助長し、表現の楽しさと喜びを味あわせることを重視してよりプラス面に基準をおいた評価が望まれる。

評価にあたっては、最適な評価の種類や方法を選ぶ事が大切である。その際、子供に自己の学習状況を振り返らせて、自己評価をさせるような工夫も有効である。自己評価は、一人一人の子どもをより深く理解するための貴重な資料となる。その他、いろいろな評価方法があり、組み合わせて実施していく事が大切であるが、あくまで機械的になる事が無いようにするとともに、評価の仕方そのものが子供の負担になって、教師の判断を誤らないように注意する必要がある。

以上のことを踏まえて私の意見を述べると、目標が曖昧になりがちな図画工作科だからこそ、子供とのコミュニケーションを図り、子どもたちの意欲・元気が出てくるような評価をすることが大切だと考える。評価基準を自分の中で持ち、評価を肯定的に作用させるためには、その結果を子供たちにわかりやすく伝えていく工夫も考えていかなければならない。また、評価の結果、子供の個性や傾向がわかり、学習の目標や指導方法が適合していたかどうかという、教師にとっての振り返りも忘れないようにしたい。子供の評価をしつつ、その結果を謙虚に受け止め、指導計画を立てたり指導方法を改善するためにも活用していきたい。

 相応の内容と評価します。図工においては、各人各様の感性を認め合うところから他者を理解し、認めるということ。すなわち寛容の精神を培いたいところです。
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