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このレポートは、パソコン打ちの講評が貼られているが、内容に沿った実に丁寧なコメントをいただきました。誰のレポートでも通用するような書き方ではなく、本当に目を通してくださったというとがわかるものだったのでうれしいです。こういうことが、子どもに対しても重要なんだと思いました。
理科教育1単位目
1、昭和20年代以降(第二次世界大戦後)のわが国の理科教育の変遷(小学校理科を中心にして)の概要を述べ、さらに今後、どのような理科教育を目指したらよいか私見を述べよ。
戦後のわが国の理科教育は、教育を取り巻く環境と、社会の要求に伴って変遷してきた。まず、終戦直後である。1945年から10数年は日常生活の改善につながる実用的な理科がもとめられていた。また、児童中心主義の流れもあり、デューイの主張した進歩主義教育の影響をうけている。そのため、個人生活、家庭・社会生活、経済・職業生活の3つを踏まえた実践的カリキュラムであった。しかし、学習に系統やまとまりがない、断片的で基礎知識が身につかない、基礎学力が低下したという批判を受けるようになる。
そこで、1960年代になると、系統学習が重視されるようになる。科学の体系を重視し、系統的な知識の注入により「確かな学力」を身につけようという考えである。ところが科学技術の進歩もあり、理科教育で扱う情報量は飛躍的に増大し、限られた時間、限られたカリキュラムの中では対応できないという問題が生じた。1970年代になると、その批判を受け、科学の方法の習得が理科の学習の基本と考えられ、それが理科の学力そのものと考えられるようになる。探求の過程を通して、探求の技法、科学の方法を身につけさせることと、科学の基本概念を習得できるように、教材を系統的・構造的に配置・構成することが重視された。ところが、このところの理科は、探求のために選ばれた素材をいじくりまわすだけの理科、豊かな枝葉を落とした幹と骨だけの理科と批判され、子どもの日常生活とかけ離れた学校だけの理科ということや、理科嫌いや理科離れの子供をつくっているということが指摘されるようになる。
1980年代からは、人間性豊かなゆとり教育が打ち出されるようになる。理科の内容も授業時数も削減されていく。1990年代になると、ゆとりという考え方に加え、自己教育力の育成、基礎基本の徹底、個性と創造性の伸長、文化と伝統の尊重という基本方針が教育課程審議会より打ち出される。特に、個性・能力の尊重とこれを生かした教育の充実、教科の選択制が中学校で導入される。さらに小学校1・2年生の理科が廃止され、生活科が導入されるなど、内容もかなり削減された。
2000年代になると、学校完全週5日制が導入され、さらに学習内容と時数が削減された。ここ数回は、学習指導要領の改定の度に、内容や授業時数が大きく削減され、子どもの学力低下が懸念されるようになっている。そこで、2003年に学習指導要領が一部改訂され、指導要領の内容に加えて指導することができるということや、個に応じた指導、習熟度別指導、発展的学習の推進が盛り込まれた。これらの流れを受けて、これからの理科教育について考察すると、実験・観察などの体験的な活動を多く取り入れ、実感を伴った理解を目指すとともに、科学の内容を系統だてて教えることが必要だと考える。基本的な知識が多くあるほど、その知識をよりどころに次の思考ができるのだと思うので、体験と系統だった知識の伝達が今後の理科教育の目指すところであると考える。
2、理科の指導計画の作成をするための、基本的な考え方を踏まえ、具体的な指導計画の作成の手順について述べよ。
理科の指導計画の作成のための基本的な考え方を6点挙げる。1点目は「目標」をしっかり把握することである。学習指導要領、学校教育目標、理科としての重点目標等を考慮して、具体的な目標を十分に検討することである。そのうえで、指導計画の作成には全職員が協力してあたり、すべての学年と領域について共通理解をもつことが大切である。2点目は、基礎的・基本的な事項を明確にすることである。児童に身につけさせたい基礎的・基本的な知識・技能・考え方を十分に検討し、教材の構造化・重点化を進める。3点目は、効果的な観察や実験を組み入れること。4点目は、学校環境や季節に配慮するなど、地域の実態を考慮すること。5点目は、児童の実態を把握することである。子どもたちの習熟の程度の把握や既習事項の把握が重要である。6点目は、身近な自然や日常生活との関連を図ることであり、これにより幅広い豊かな理科の学習が展開できるようになる。これらの基本を踏まえたうえで、実際の指導計画の作成に当たる。
具体的な手順としては、目標の検討から始め、指導計画の作成の方針や重点目標、指導時間数の決定と進めていく。年間授業時数が決まると学習指導要領をもとに、年間の指導計画を作成する。年間の指導計画の基本となるものは単元の配列であるが、これは学習指導要領の順序による場合が多い。教科書会社の指導所も参考にする。こうして、学年ごとの指導計画を決めた後は、単元ごとの指導計画の作成に入る。各単元の教材をどのような順でどのような方法で指導するか。また、どんな観察や実験を取り入れていくかなどを十分に検討し、詳しい指導計画を作成していく。なお、理科で指導しなければならない内容やその扱い方は、学習指導要領のみでは詳しく書かれていないので、学習指導要領の解説書や教科書会社の指導書などの具体的な指導内容を参考にしながら進めていくことが必要である。
課題の意図をよく理解したレポートです。文章もしっかりしていて優れています。アドバイスするなら、文の段落わけや箇条書きを使うともっと読み易い文章になりますよ。せっかくのレポートがもったいない。
理科教育2単位目
1、理科の授業における観察・実験の意義と安全対策について述べよ。
理科でいう観察と実験について整理すると、観察は視点を定めてみることであり、実験は観察によって把握した自然の事物・現象の仕組みや原因を解明するために、意図的に取り組む活動である。理科の授業に、この観察や実験をおく意義は、学習を効果的に進め子供の理解を深めることにある。その意義を機能面から整理する。第一に新しい科学的な事象や現象、法則などを見出すとともに、問題をはっきりと意識させる機能である。第二には、予想や推論したことを確かめる機能である。教科書や既習事項をもとに子供たちが予想をたて、それを確かめることができる。第三に、仮設やモデルを検証する機能で、規則性や実験の結果を見通し結果がその通りになるか、また教科書や資料にあるとおりになるのかをやってみるという機能。第五には、学習した事項を確かめ、定着させる機能。第六には、これらの実験の過程を通して、実験・観察の基本的な方法や器具の操作について学習させる機能。第七は学習の補助・充実・発展の機能である。このように、観察・実験の機能が整理できるが、同時に一般的な学習指導という面からみた役割もある。実験を行うことは、子供たちに共通体験を得させることや、興味・関心・意欲を高めること、動作を伴った活動により、効果的に学習の定着を図ることにつながるのである。子どもは、理科の実験が好きであるし、私も好きだった。自分の手を動かして実験をすることで、実感を伴った理解が得られやすく、実験の過程や結果も心に残るものとなる。なお、観察・実験を効果的に進めるためには、事故防止について十分配慮しなければならない。薬品や火、刃物、ガラス製品など危険なものを扱うことが多いのも、観察・実験の特徴である。こうした点に適切なアドバイスをするには、教師自身が念入りな予備実験を行い、実験を体験し、習熟し、実際にどのように危険なのか、その試薬を何滴加えるのがいいのかを熟知していることが大切である。また、在庫の点検や試薬の調整も行っておかなければならない。実験中は子供たちも目先の現象に集中力が奪われるため、指示も通りにくい。簡潔に、分かり易く支持を出すことと、実験を要領よく進めるために、準備から後始末までの指示まで考えておかなけれなならない。また、事前に実験の狙いや手順をよく確認することで事故防止の注意のような場合を除き、実験中の指示をできるだけ少なくすることができる。その他、服装の支持や応急措置の準備、教師が話をしたらすぐに手を置いて聞く習慣づけや、友達と協力しあえるような学級づくり、ふざけないで落ち着いて学習できる態度の育成など、事故時の対応を考えておくkとよや、日頃の学級経営も事故防止には欠かせない問題となる。以上の点に留意することで、先に述べたような効果的な観察・実験が行えると考える。
観察実験と安全について・・・実験観察について、要点をおさえて大変上手にまとめることができています。すばらしいです。現場では、安全面はもっとも気を付けなければならない点です。実験中の指導はもとより、それ以前に普段の授業や学級経営において教師の指示がよく通るようにしておくことが大切です。このレポートでまとめたことは現場で必ず役に立ちます。
2、理科の授業と評価について述べよ。
理科の授業における評価の在り方について検討する。まず、評価とは教師の立場からみると、日常の指導の中で子どもの理解やつまづきの実態をいろいろな面からとらえ、問題点を把握して指導するものと考えられる。子どもの立場から見ると、評価を受けることで励みになったり、自分の学力を認識したりするものと考えられる。テストを例にとると、テストを受けたことによって、学習したことを確認し、正しい知識として定着させたり、もっと努力しようという動機づけにつながったりもする。こにょうに、評価とは、教師と子供の双方にとって意義あるものである。学習によって身に着く学力は、その教材への関心や学習意欲、科学的思考、機器を扱う技能などいくつかの面から成り立っている。これに従って、どのレベルまで力が付いたのかを判定するが、これが評価の観点と規準の設定であり、観点別評価といわれるものである。観点別評価を進める際には、まず学習指導要領の目標に照らしながら具体的な評価の目標や評価規準をつくる。次に、評価目標を具体的に評価できる程度の段階まで小さく分け、観点別評価を具体化していく。その際、観点別に子供の具体的な行動として書き出すなど何をどう評価するのかを明確にしていく。評価の方法は、ペーパーテストをはじめ、授業中の発問に対する応答やつぶやき、資料の読み取りや解説、行動観察、レポートや作品、ポートフォリオの活用など様々である。また、ここに挙げたものの一つで評価するのではなく、いろいろな方法を組み合わせて評価することが重要である。理科の場合では、テストだけではなく実験や観察への取り組み方やワークシートも重要な資料となる。なお、私の場合、ワークシートや観察記録を書かせたり、発表させたりする場面では、取り組むポイントを決め、教師と子供ができるだけ納得のいく評価になるよう努力していきたい。また、保護者から説明を求められた際にも、何をどのように評価したのかを説明できるように、情報を整理しておくことも必要である。そのためには、日頃からひとつひとつの活動の意義や評価の仕方を準備段階から検討し、しっかり記録していくことが大切である。このように、評価について他の教師と協力しながら研究し、日々の実践の中で継続的に行っていくことが大切であると考える。
評価について・・・簡潔に分かり易くまとめられています。ただし、<評価の4つの観点>については、テキストで確認しておいてください。評価は、指導要録につけたり通知表につけたりするほかに、授業中の中で、その場で子どもたちを評価していくことも大切です。評価をする目的は何か、つまりなんのために評価をするのかということもテキストを読んでさらに深めておくと、これも現場で必ず役に立ちますよ。
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