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この「教育の最新事情」は必修科目12時間にあたるものです。試験問題も15問と他の科目より多くなっています。その分、合格だけを考えるのなら「落とせる」問題も数問増えると思いますが、準備の段階では満点を目指して学習をすすめたいところですよね。

放送大学修了認定試験 教育の最新事情の過去問です

問1 現在の社会状況における学校教育について適切でないものを選べ。

① 近代化を進めている現在の日本では,基礎基本の指導を徹底し,児童生徒の知識量の拡大が求められてきている。
② 知識基盤社会においては,学ぶ内容の高度化に対応し,基礎的知識を深く理解することが求められてきている。
③ 世界的な経済状況の悪化に伴い,日本の子どもたちの学力格差は大きくなってきており,子ども達への学力保障が学校に求められてきている。
④ 情報化社会の現代では,IT機器の発展変化に伴い,学校で使用する道具やメディア,学習環境もそれに応じて変化することが求められてきている。

これは①でしょう。それにしても「近代化を進める」って明治時代ですか?

問2 わが国における公立義務教育学校の教員給与について適切でないものを選べ。

① 都道府県の財政から支払われるが,その三分の一を国が負担する。
② 教員給与はOECD加盟国の中でも低い方である。
③ 教員給与の最高額と初任給との差はOECD加盟国の中では大きい方である。
④ 超過勤務手当が支払われない分一律4パーセントの教職調整額が支払われている。

①は以前は半々だったものが、平成17年に3分の1に変わりました。③と④はその通りなんですね。ここでいう正解は②となります。ただ、時間当たりにすると決して高い方ではないようですよ。

問3 青少年の学習の特徴と成人の学習の特徴を比較した場合、成人の学習の説明として適切でないものを選べ。

① 指導者-学習者の関係で言えば,学習者が中心である。
② 学習者のニーズへの十分な配慮がある。
③ 学習内容はより具体的・実践的で,自らの経験を省察しながら知識を模索する。
④ 参加型学習法は少なく,一方的な講義法が多い。

①~③は同じようなことを言っています。なので④ですね。問題文の中にも、「青少年の学習の特徴は指導者が中心となって理論的抽象的な知識を与えるような形態が多いのに対して」とあるので、指導者中心に対して学習者中心という文脈が読み取れます。

問4 「素朴理論」について教育的にどう考えたらよいか適切でないものを選べ。

① 素朴理論の限界を明確にして科学的な考え方を導入していくことが大切である。
② 素朴理論は子どもの理論的な考えの始まりである。
③ 学校の理科教育などは素朴理論を科学理論に変換する試みである。
④ 素朴理論は大人になれば,学校教育の成果として克服されるものである。

素朴理論とは人は日常生活の中で、経験的に自然発生的にある思い込みにより概念形成を行っているという考え方のこと。①と③は良さそうだと思うのだけど…。④は「学校教育の成果」なら○かな。「自然と」なら×ですよね。そうなると②でしょうか。思い込みと言っているのですから理論的な考えではないですよね。

問5 文に当てはまる適切な語句を選べ。

私生活化が進行して過度になると、人々は自身の楽しみのために私生活を最優先させる(   )というに陥り、他のさまざまな公的事象に関心を示さなくなる傾向がある。

① 私生活埋没主義
② 私生活刹那主義
③ 私生活禁欲主義
④ 私生活物質主義

当てはまる語句が①しかないですよね。テキストや講義でも出てくるので受講している人は迷わない問題です。

問6 子どものこころの問題について正しいものを一つ選べ。

① 子どもは心理的に未熟であり,こころの問題を悩みとして自覚することはあり得ない。
② 発症や経過に情緒的要因が関与する身体疾患については,こころの問題のあらわれとして理解する視点が重要である。
③ 非社会的問題行動を示す子どもと反社会的問題行動を示す子どもとでは,彼らに対して周囲の大人たちが取るべき対応は大きく異なる。
④ 教師をはじめとする周囲の大人たちの働きかけの甲斐あって,子どものこころの問題が減少したことが指摘されている。

①と④は全く違うので除外するとして、②と③はどっちかな。③は基本的なところで共通点があると考えて②かなぁ。子どもの場合、体の調子が悪いことの原因が気持ちから来ることってあるし。そのことを言っているとしたら②でいいですよね。テキストをよく確認してください!

問7 発達障害について正しいものを一つ選べ。

① 自閉症は対人関係を全く形成することができない障害である。
② LD(学習障害)は,読み書き障害と同義である。
③ 注意欠陥多動性障害は注意力と多動性が主症状で学習面の問題を示すことはない。
④ 注意欠陥多動性障害は年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、衝動性、多動性を特徴とする障害である。

ラッキー問題ですね!④でOKでしょう。①はひどい言いようですね。

問8 2006年の改正教育基本法の説明の穴埋めです。適切なものを選べ。

改正教育基本法は,…中略…のように改正された。そうした改正教育基本法の趣旨を受けて, (    )の関係条文が大幅に改正された。例えば,従来無かった義務教育の章と小・中学校を義務教育と括る規定(同法第21条)が新設されたり,幼稚園教育の章を第3章に移すなど教育の体系化を図る見直しが行われている。
① 教育振興基本計画
② 学校教育法
③ 地方教育行政の組織及び運営に関する法律
④ 教育公務員特例法

これもサービス問題。教育基本法を受けて…なら学校教育法ですよね。丁寧に条文まで掲載されているのでまず迷わないでいけるのではないでしょうか。

問9 学習指導要領2008年(平成20)3月改訂について適切でないものを一つ選べ。

① 行政はいわゆる「ゆとり教育」を推進してきたが,一方では学習意欲や基礎学力が低下してきているという指摘があった。
② 前回の改訂のときにはなかった「生きる力」という理念が登場した。
③ 前回の改訂で,教科の時間や内容を削減しすぎたと言う批判があった。
④ 理数離れがすすんでいるということが指摘されていた。

これもサービス問題。「生きる力」は1996年の中教審答申ででてきて、2002年以降実施の学習指導要領改訂から登場。だから③が違う。逆に他の文は正しいことを言っています。

問10 学校運営の制度やあり方について適切でないものを選べ。

① 学校教育法が改正され,新たに副校長や副園長という職が法律で規定された。
② 学校評価には自己評価,学校関係者評価,第三者評価があり,それぞれ別々に評価する活動として,すべての学校で必ず実施しなければならないこととなった。
③ 校長・園長,副校長・副園長および教頭の命を受けて校務・園務の一部を整理し,ならびに児童・生徒の教育または幼児の保育をつかさどる学校職員として,主幹教諭が学校教育法に定められた。
④ 各学校は自校の教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い,その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずることにより,その教育水準の向上に努めなければならないと規定された。

②以外は正しいことを言っているので②が適切でない。でもどこが違うのかテキストでしっかり確認しておいてください。「別々に評価する活動」のところが引っかかります。

問11 数日欠席したクラスの子どもが実は登校しぶりをしていて不登校になる危険があ
るとわかった。同僚性をもって協働する担任としてもっとも適切な行動を選べ。

① 状況を管理職に伝える。
② 状況を管理職に伝えると同時に,学年教師や養護教諭,スクールカウンセラーなど
周囲の教職員に状況を伝え,それぞれの立場から支援してもらえるようにする。
③ 担任の責任範囲であることから,しばらく経過を見守る。
④ 校内では秘密が守られないので,外部の機関にまず相談する。

③と④は論外。①は伝えただけ。なので②が正解!サービス問題ですね。ちなみに同僚性って最近よく聞く言葉ですが、学校内の教師同士の共同関係や援助の重要性を指す言葉としてよく使われています。

問12 これからの学校と地域との関係について適切でないものを選べ。

① 学校施設をつくる際にコミュニティ施設などを組み込む、施設の複合化の動きが見られるようになっている。
② 学校教育を地域人材や学校外部の専門的人材などが支援する動きが広がっており,その促進のための教育プラットフォームづくりに注目が集まっている。
③ 学校には塾の本格的な参入が広がっており,進学学力を高めるための重要な方策として見つめられている。
④ 学校と地域との協働関係を強める際の課題の一つは,教職員の本来的な役割をどう定義し,学校の役割をどう考えるかという問いへの答え方にある。

③ではないですか。塾の参入は一部ではありますが、本格的参入が広がっているという話までは聞かないですよね。間違えていたらすみません。

問13 学校教育法第1条が規定する学校について適切でないものを一つ選べ。

① 教員は,児童・生徒と直接触れ合い,教育・指導する立場にあり,公立,私立の区別を問わず,高いモラルと法や社会規範を遵守する姿勢が求められる傾向にある。
② 教育公務員特例法上,公立学校の教員には,授業に支障がない限り勤務地を離れて研修を行うことが認められている。
③ 学校は,公立,私立の区別を問わず法的存在であり,日本国憲法=教育基本法を頂点とする多様な教育関係法規の「見えざる網」の中で運営されている。
④ ケンカ等,児童・生徒間のトラブルによって損害が発生した場合,加害児童・生徒(あるいはその保護者)が損害を賠償する法的義務を負う。したがって,学校の設置者に法的責任が発生する余地はない。

④だけ書きぶりが違います。それだけでこれが答えではないかとにおうのですが、そこでインターネットで検索すると、やっぱりありました。設置者が損害賠償を請求された事例です。

仙台地裁平成20年7月31日判決は,中学校1年生の生徒が,別の生徒に自在箒を投げつけた結果,当該生徒の右眼を損傷させたという事件について,学校は「生徒である(被害生徒)の生命,身体などの安全について万全を期すべき義務を負っていた」とした上,学校は「(加害生徒)の性格に内包されていた自己抑制力の乏しさに伴う危険性及びそれによって他の生徒の生命,身体に危害が及ぶ危険性を具体的に認識していたというべきである。」として,被害生徒の学校(設置者である町)に対する請求を認容しました。

つまり、法的責任が発生する余地はないという④が不適切な文章ということになります。

問14 実効性ある危機管理マニュアルを作成する上で適切でないものを一つ選べ。

① 学校における危機管理の課題は普遍的であるから都道府県ごとに共通した危機管理マニュアルを用いる。
② 学校管理職が不在時などでも対応できるように,様々な状況を想定してマニュアルを作成する。
③ 単にマニュアルを作成するのではなく,訓練を実施して問題点を見出し,マニュアルの改善をはかる。
④ フローチャートを用いるなど,わかりやすい工夫をする。

あはははは。①しかないですね。これほど学校の設置場所や規模、在籍する児童の傾向などで危機管理に対する備えが変わってくる中で共通のマニュアルはないでしょう。読んだ瞬間にわかるサービス問題です。形だけの危機管理マニュアルにしないようにすることを考えていれば①とすぐにわかる問題ですね。

問15 学校週5日制の導入拡大について必ずしも妥当とは言えないものを選べ。

① 学校週5日制の導入・拡大の過程で,「新しい学力観・学習観・評価観」や「総合的な学習の時間」が導入された。
② 学校週5日制の拡大に伴って,「学力低下」論が盛んになり,私立学校の人気が高まることにもなった。
③ 学校週5日制の導入・拡大によって,「自ら学び考える力」の形成や「地域における異年齢交流」の促進という「ゆとりと充実」をスローガンに掲げたいわゆる「ゆとり教育」改革の目的が達成された。
④ 学校週5日制の導入・拡大(完全5日制化)の背景には,日本の労働者の労働時間の短縮,そのための週休二日制の奨励・促進,公務員の週休二日制の実施があった。

4つの文を見比べて違和感を感じるのは③です。「ゆとり教育」改革の目的が達成されたっていつ、どの時点でそんな話が出てきましたかね。5日制に関係なくこれが違うような気がします。

以上15問中自信をもって答えられる問題は何問あったでしょうか。10問くらいできればクリアできると思いますがどうでしょうか。

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