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 教員免許更新講習には、必修科目と選択科目があり、これは選択科目の問題になります。学級経営ならぬ「学校経営」ということですので、どちらかといえば管理職の先生方が選ぶような科目でしょうか。他の教科と比べると聞きなれないことが多く、非常に難しいと感じます。

放送大学修了認定試験 学校経営の過去問です

 さて、聞きなれないとはいえ諦めるのではなくこの機会に勉強してみようと思って解いてみました。間違えている可能性もありますよ。

問1 誤っているものを一つ選べ。

① 中央教育審議会答申では,学校の裁量権限の拡大を提起した。
② 学校の自主性・自律性論は教育委員会と学校の関係や保護者や地域住民と学校との関係などが議論されてきた。
③ 学校の裁量権限の拡大のために多くの教育委員会が学校管理規則の見直しに動いた。
④ 自主的・自律的な学校経営は校長のリーダーシップの発揮が大きな位置を占める。

これは②でしょうか。③も気になるのです。多くの教育委員会が管理規則の見直しに動いたとありますが、果たしてそうなのかなぁ…。「多くの」というところが引っかかります。国の調査では、学校の行う教育課程の編成について、許可・承認による関与を行わない教育委員会が、市町村立学校で約7割など、答申前の平成10年度に比べて、いずれの項目においても、学校の自主的判断に委ねる教育委員会が大幅に増加している。これを「多くの」と認めるのなら③は○になりますよね…。①と④は○なので残ったのが②になります。インターネット上の情報では、これまでの自立論は内輪で保護者や地域社会が排除されている形になっていたとあるので、「保護者や地域住民と学校との関係などが議論されてきた」とは真逆の記述になります。だからやっぱり②が違うとみていいのかな。難しい!

問2 学校を基盤にしたカリキュラム開発(SBCD)について正しいものを選べ。

① カリキュラムの開発にあたり国の指導力を重視すべきとの提言。
② 文部省(当時)とOECDのCERI(教育革新センター)との共催による「カリキュラム開発に関する東京国際セミナー」において提唱され,以後,教育課程は各学校において編成するものとされた。
③ いわゆる「ゆとりの時間」を誕生させるなど,我が国の教育課程行政に大きな影響を与えることになった。
④ 教育課程の趣旨の徹底にあたり,教育委員会の学校への指導力を高めるための提言。

 これも、知らないと解けない問題ですね。ただ、問題文から「学校を基盤にした」とあるので①や④は違うと思います。そして、③は学校を基盤と関係なさそう。なので問題文と選択肢から②になります。 結論が出たところでSBCDについて調べてみたところ、SBCDとは、OECDのCERI(教育研究・革新センター)を中心に提唱されている方式。カリキュラムを学校ごと、あるいはいくつかの学校が集まって、直接カリキュラムを用いる教師が中心となって作成すべきだという考えだそうです。やっぱり②でいいですね。

問3 誤っているものを一つ選べ。

① 学級は,最も基本的な教育組織の単位であり、教育行財政上の単位でもある。
② 学級の成立は明治期の「学制」の制定とともにあり、学級を,「一人ノ本科正教員ノ一教室ニ於イテ同時ニ…以下省略」と定義している。
③ 学級担任制は,一人の教師が,一つの学級の児童・生徒の教科指導および生徒指導のすべてにわたって担当し一義的に責任を負う教授・学習のシステムであり,学校における教育組織の根幹をなすものである。
④ 学級担任制は,子どもの全人的理解,教科指導と生徒指導との統合的な展開,などをはかる上で多くの利点を有する。反面,教科指導の専門性の低下,学級間の格差,学級王国化などの問題が生じやすいといわれている。

 学級や学級担任制の問題ですね。④はいいですよね。で、①~③になりますが、まず①、辞書によると学級は教育事実上の意味とともに、学級編制という場合の「学級」のように、教職員の定数や施設・設備など、教育行政上の単位とされることもあるとあります。なので○。ここまで考えて分からなくなったので、「一人ノ本科正教員」で検索すると、この言葉が出てきたのは明治24年の文部省令12号ということがわかりました。明治5年の学制より19年後のことになります。だから②が違うということですね。いやぁ難しい!

問4 次のうちから誤っているものを選べ。

① 教育基本法,第1条「教育の目的」では,「教育は,人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会の形成者として…以下略」とされている。
② 学校では「生涯にわたって健康を獲得し続ける子どもの能力」の育成が重要。
③ 教育という場である学校が健康的な環境であることは大切である。
④ 学校においては,学校保健安全計画を立案する必要がある。

①は正しい文章そのものですね。③も④もそうでしょう。じゃあ②のどこが違うのか。「生涯にわたって健康を獲得し続ける」の健康がおかしいのではないでしょうか。正しくは、生涯学習の観点から学びとか知識とが学習し続けるとかが入ると思います。

問5 学校の財務事務について正しいものを一つ選べ。

① 学校の予算で校長権限で支出できるのは30万円までと国の法律で決まっている。
② 学校における物品の出納・管理は金銭の管理ではないので財務とはいえない。
③ 公立学校の学校徴収金は予算が不足した時に経費を補うために活用すべきである。
④ 私学助成を受けている私立学校の学校法人は収支予算書を所轄庁に届ける。

①は国の法律ではなく自治体によってきまっているようなので×。②と③はよくわからないけど、③はダメじゃないかな。経費の穴埋めではないでしょう。④は「私立学校振興助成法」という法律にそのまま書いてあったので○。やっぱり知らなきゃわからない感じの問題です。

問6 次のうちから正しいものを選べ。

① 戦後まもなくコミュニティ・スクールが日本に紹介されて制度化された。
② コミュニティ・スクールは1987年の臨時教育審議会答申に基づいて制度化された。
③ 日本の教育政策で「開かれた学校」が注目されたのは,2000年以降のことである。
④ 学校評議員制度は2000年に制度化された。

①と②のコミュニティスクールの制度化は2000年以降なので×。③の「開かれた学校づくり」は、1980年代の後半、臨時教育審議会の答申以来、学校改革の中心的課題として取り上げられてきているので×。消去法で④になりました。念のため学校評議員制度を調べてみると平成12年(2000年)のことなのでやっぱり○。

問7 防災教育の重要性について適当でないものを一つ選べ。

① 防災教育は時折やればよい。
② 防災教育は積み重ねが力を発揮するので常に行う必要がある。
③ マニュアルを効果的に生かすためには常に防災教育をすることが必要である。
④ とっさの時に効果的な対応をするために常に防災教育と訓練が大切である。

唯一のラッキー問題ですね。①が正解です。この科目は他の科目と比べるとこういう簡単常識問題がものすごく少ない…。

問8 誤っているものを一つ選べ。

① 学校評価は長年にわたって年度末にその学校の教職員によって一年間を振り返るというのが基本的なスタイルであった。
② 1998(平成10)年,中央教育審議会答申「今後の地方教育行政の在り方について」は,学校の教育目標とそれに基づく具体的教育計画またその実施状況についての自己評価結果を,それぞれ,教育委員会に説明する必要があると提言した。
③ 2000(平成12)年の教育改革国民会議報告「教育を変える17の提言」では外部評価の導入を求めた。
④ 学校教育法及び学校教育法施行規則には,説明責任への対応,保護者・地域住民の学校評価への参加,評価結果の公表,情報の積極的な提供,などが盛り込まれた。

①はそうだったのでしょう。②が不明。③と④は本文を確認したので○。きっと②が違うんでしょう。説明するのは教育委員会じゃなくて学校関係者となるのでしょうか。

他の科目と比べると問題文を読んだだけでわかる問題が少ないですね。非常に厳しい試験問題でした。他の選択科目なのでよく考えてからにしましょう!

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